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07 交通技能[電気]

小さな異変を捉える「気づき力」で、365日の定時運行を実現する。
原田 直輝 Naoki Harata 車両電気部浅草線電気管理所 2016年入局

志望動機 / 目立たずとも不可欠な裏方の役割に魅力

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前職は、自動車の組み立てラインで配線関係を担当していました。職場の先輩に鉄道業界出身の人がいて、話を聞くうちに鉄道の電気に漠然と興味を持つようになりました。電気についてもっと深く学びたいと思い、職業訓練校の電気工事のコースに入校。在校中に東京都交通局の募集があり、応募して今に至ります。入局が決まったとき、家族や友人が驚いて喜んでくれたこともうれしかったですね。
もともと乗り物が好きで自動車の仕事に就いていたので、電車に携わることは私にとって自然な選択だった気がします。人々の生活に欠かせない乗り物を、見えないところで支える仕事にやりがいを感じるところは、前職にも東京都交通局の仕事にも共通しています。

東京都交通局に入局して / 一からのスタートを支えた先輩の存在

入局して研修を受けるなかで、電気にもいろいろな種類があると知って驚きました。職業訓練校で学んでいたのは、比較的大きな電流を使う強電の分野ですが、それに対して、私が配属された信号通信区は弱電の分野。一般的な電気工事とは図面の見方から異なり、最初は戸惑いました。また、信号通信区が保守管理を行う設備は非常に多岐にわたり、各設備にどのような役割があって、互いがどう関係しているかを覚えていくのも大変でした。心がけたのは、分からないことがあれば先輩に積極的に質問し、自分から知識を吸収していくこと。私が十分に理解して納得できるまで、先輩方は丁寧に教えてくださいました。
前職でも夜勤を経験していたので、夜勤への抵抗はなかったのですが、泊まり勤務は初めての経験でした。最初は仮眠時間になかなか眠れませんでしたが、区長のアドバイスに従って、眠れなくても目を閉じてしっかりと体を休めるよう意識しました。

私の仕事 / ホーム上からトンネル内まで、多岐にわたる設備を保守点検

浅草線電気管理所では、浅草線の電気設備を管理しています。私は信号通信区に所属し、信号と通信関係の設備の保守管理を担っています。信号設備とは、列車の運行に直接影響する信号保安設備全般を指します。通信設備には、乗務員と指令所をつなぐ電話や無線設備のほかに、放送、案内表示、時計などの設備も含まれます。設備のある場所は、各駅のホームやコンコース、さらに駅と駅の間のずい道(トンネル)内など多岐にわたります。トンネル内の設備の点検や、非常停止ボタンの動作確認などは、電車が運行を終えた深夜に実施します。
点検の頻度は設備ごとに決められており、その日の作業計画に沿って3人1組の班で点検を行います。なかには点検の頻度が1年に1回や、2年に1回の設備もあるため、作業内容を忘れないよう、私は毎日欠かさず日誌をつけています。文章だけでなく図面や写真も添えて、次に作業をする際にできるだけ細かく思い出せるよう工夫しています。

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仕事のやりがい / 五感を研ぎ澄ませ、「当たり前」を維持する

巡回検査で重要になるのが、ちょっとした変化に気づく力です。目で見るだけでなく、温度や音など、五感を使った観察力が求められます。いつもと何か少しでも違うと感じた場合は、班の3人で話し合い、過去の検査結果と照らし合わせながら対処方法を判断します。入局1年目の私にとって班の先輩から学ぶことは非常に多く、「以前こんなことがあり、こう対処した」といった先輩の話を聞くことも、技術の継承につながると感じています。点検で小さな兆候を察知し、適切に対処を行ってトラブルを未然に防げたときはホッとします。終電から始発までの限られた時間内で、転てつ機(ポイント)の交換を予定通り完了できた瞬間は、達成感を覚えます。毎日時間通りに電車が動いて「当たり前」のなかで、その当たり前を、1日1日の積み重ねによって自分たちが維持している。そこに大きなやりがいを感じます。

将来の目標 / 成長できる環境を活かして資格取得に挑戦

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資格の取得など、各自がスキルを高めていくためのサポート体制が充実している点も、東京都交通局の良さです。意欲さえあれば、いくらでも自己成長がかなえられる職場と言えます。私も、クレーン運転や消防設備士などの資格取得に今後挑戦したいと考えています。
もちろん、日々の業務を通してもまだまだ学ぶべきことばかりです。同じ通信設備でも、駅によって特徴やクセがありますから、それをしっかりと把握することも直近の課題の一つです。またこの先、浅草線以外の路線の信号・通信を担当する機会があれば、再び一から積極的に学び直す姿勢で、知識や経験を広げていきたいと思います。

応募される皆さんへ / 仕事に「慣れない」ことも実は大切

公私のオンオフをしっかりと切り替えながら、メリハリのある働き方ができるようになったことも、東京都交通局に転職して良かったと思う理由の一つです。休みの日には休息を十分にとって気持ちもリフレッシュできるからこそ、仕事でも集中力が高まります。また、やる気があればいくらでも学ぶことができ、周りも温かくサポートしてくれます。技術者として成長し続けたいと思う人にはぴったりの環境だと思います。
保守管理の仕事は、基本的には地道な作業の繰り返しです。だからといって、慣れきってしまうことは禁物で、それでは小さな異変を見逃さない力は弱まってしまいます。コツコツと同じ作業に取り組むことができ、日々新たな気持ちで観察力を発揮できる人ならば、きっと持ち味を活かして活躍できると思います。

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ある一日のスケジュール

8:00

出勤

作業着に着がえ、身支度を整えます。

8:30

引き継ぎ・打ち合わせ

当日に実施する作業の打ち合わせを行います。

9:30

作業開始

現場に移動し、巡回検査などを開始します。

12:00

昼休憩

13:00

作業再開

引き続き検査を行うとともに障害発生時には迅速に対応します。

17:15

作業終了

夜間作業の打ち合わせや作業の準備をします。作業の注意事項を確認し、事故防止に努めます。なお、常に障害に対応できるように準備しつつ、休憩室で仮眠をとります。

0:00

現場へ移動

終車に合わせて現場へ移動

1:00

夜間作業開始

日中は入れないずい道内の設備の点検・修理を行います。歩いている途中も常に五感を働かせて周囲の状況を確認します。

5:00

作業終了

始発までに作業を終えて管理所に戻ります。

8:30

引き継ぎ

翌日の勤務班に作業を引き継ぎます。

9:00

退勤