両国は大相撲ゆかりの地です。回向院では、江戸時代から勧進相撲が行われ、江戸後期には春夏2回の興行の定場所となりました。現在も、着物に髷(まげ)姿の力士がかっ歩する両国には、江戸の歴史を残す見どころも多くあります。
1985年の初場所以来、大相撲の数々の名勝負が繰り広げられてきた両国国技館。大相撲は、年6場所行われる本場所のうち3場所が両国国技館で開催され、9月は13日から27日まで九月場所(秋場所)の取組が行われます。本場所は前売りが基本ですが、朝8時から当日券も販売されます(一人1枚のみ)。本場所やイベントが開催されない日は相撲博物館(平日のみ)と売店に無料で入場でき、大相撲グッズやお土産を購入できます。
国技館の1階にあります。年6回展示替が行われ、10月16日までは「昭和40年1月場所」がテーマ。現在に続く「部屋別総当たり制」が初めて実施された場所で、大鵬、佐田の山などの手形や化粧廻し、写真パネルなどを展示しているほか、9月12日14時からは、無料の展示解説も行われます。なお、本場所開催中は大相撲の観覧券が必要となります。
1657(明暦3)年の大火で、貴賎の別なく死者を埋葬したのが無縁寺回向院の始まり。1768(明和5)年から勧進相撲興行の中心となり、1833(天保4)年からは境内の仮小屋で春秋2回の相撲興行を開催。1909(明治42)年には境内に日本初の常設国技館(旧両国国技館)が完成し、戦前まで大相撲が興行されました。
かつて社の東側にあった高砂部屋の親方、高砂浦五郎の尽力で1885(明治18)年に相撲の神様として知られる野見宿禰を祀ったのが起こり。境内には歴代横綱の名前を刻んだ石碑があります。
原寸大の日本橋を渡って6階江戸ゾーンへ。「寛永の町人地」や「大名屋敷」が縮尺1/30の模型で、「幕末の江戸城」が縮尺1/200で紹介されています。5階へ降りると復元された「芝居小屋・中村座」や「助六の舞台」があり、江戸の歌舞伎を再現。「江戸の四季と盛り場」では両国の夕涼みの様子がジオラマに。館内には図書室や映像ライブラリー、レストラン、カフェ、ミュージアムショップなどもあり、1日楽しめます。
元禄年間(1688~1703年)に築造されたと伝えられる笠間藩主の屋敷あと。明治維新後は岡山藩主の屋敷を経て安田善次郎氏の所有となり、大正11年に東京市に寄附されました。かつては隅田川の水を引いた汐入庭園として整備され、水門跡が残っています。現在はポンプで人工的に汐入が再現されています。
江戸城松の廊下での刃傷事件ののち、吉良上野介の屋敷は本所松坂町に移されました。赤穂浪士の討入りがあったところで、広大な屋敷跡の一部を本所松坂町公園として、東京都が管理。園内には吉良上野介像や吉良の首洗いの井戸などがあります。
今や生活に欠かせない存在となった携帯電話。その誕生から現在までの歴史を学べます。展示ゾーンでは自動車電話からポケットベル、スマートフォンまで歴代の携帯通信端末をわかりやすい解説とともに展示。1985年発売の「ショルダーフォン」などは、実際に手にとってその大きさを体感することができます。また、最新のスマートフォンの機能を試したり、歴代のパンフレットを自由に閲覧することもできます。