上野の森は、江戸時代は寛永寺の境内地でした。17世紀に天海僧正が吉野山から桜を取り寄せて植樹させ、以来江戸随一の桜の名所として親しまれてきました。一帯にはソメイヨシノ、ヤマザクラなど約1200本の桜があり、桜通りには桜のトンネルが現れます。3月19日~4月10日開催予定の「第67回うえの桜まつり」期間中は、夜にはぼんぼりが灯り、風情豊か。不忍池から眺める、桜に包まれた上野の山もおすすめです。
皇居西側の千鳥ヶ淵は、靖国神社や北の丸公園と並ぶ千代田区の桜の名所。靖国通りから千鳥ヶ淵戦没者墓苑入口まで、お堀に沿って全長約700mの緑道にソメイヨシノやオオシマザクラなど約260本の桜が咲き誇ります。天気が良い日はボートを楽しむこともでき、花びらの舞うお堀から桜を眺められます。3月25日から4月3日まで開催予定の「千代田のさくらまつり」期間中は、夜桜のライトアップもあり、ボートも夜間営業が行われます。
東京タワーに近く、都心にある芝公園ではソメイヨシノやサトザクラ、ヤマザクラなど約140本の桜が園内に点在しています。園内には歴史を感じさせるスポットもあり、桜のお花見散策と合わせてお楽しみいただけます。
緑と水に恵まれた春の舎人公園では、レーガン元大統領夫人から贈られた「レーガン桜」や区民によって植樹された千本桜が咲き競います。4月2日(土)、3日(日)には「舎人公園千本桜まつり」を開催。東京都交通局PRブースの出展、ふわふわとねりん、物産展やコンサートなど、多彩なイベントが楽しめます。
今から約300年前の江戸時代中期、八代将軍徳川吉宗が、享保の改革の一環として江戸庶民のために桜を植樹し開放した飛鳥山公園。園内にはソメイヨシノを中心に650本の桜があり、小高い山全体がサクラ色に染まります。3月下旬から4月上旬(予定)にはぼんぼりが設置され、17:30~21:00まで夜桜を楽しめます。
神田川の桜に包まれて、ゴトンゴトンと走る都電荒川線。そんな、東京らしい風景を楽しめるのが、面影橋です。江戸川公園から高田馬場付近まで約2kmにわたって両岸にソメイヨシノがいっぱいに咲き、川面が見えなくなるほど。花が舞い落ちる頃の、桜色に染まる神田川の流れの美しさも格別です。
江戸時代の染井村は植木の里として有名で、ソメイヨシノもその植木屋の間から売り広められ、日本を代表する桜になりました。染井霊園には約100本のソメイヨシノがあり、古木のたわわな枝に咲き誇る満開の花は必見です。また、周辺ではさまざまな桜まつりを開催。染井銀座商店街通りや染井コミュニティ広場で3月20日(日)開催の「染井櫻開花まつり」など、イベントも盛り沢山です。