深緑の季節。気持ちのいい陽射しと清々しいそよ風を受け、たまには植物園で自然の息吹に触れてみてはどうでしょう。生命力あふれる木立、可憐な季節の草花が表情豊かに揺れ動く自然との一体感を楽しんで、心にパワーチャージしましょう。
東南アジアの熱帯雨林を様々なアプローチから再現しているのが特徴。植栽面積1,000m2のなかに、約700種2,000本の植物が生育しています。ウツボカズラやランなど、高山の植生を鑑賞できる雲霧林ゾーン(冷室)や、日本ではここでしか見ることができない世界最大の淡水エイが悠然と泳ぐミニ水族館も人気。
ニッパヤシの葉で屋根を葺いた高原地帯の集落を再現。
ミニ水族館では約100種2,500匹の生物を飼育。
東京ドーム4個分、6万坪という広大な敷地に、ありのままの移りゆく自然を目にすることができます。元は400~500年前の豪族の館から始まり、その後は藩主の下屋敷や宮内庁御料地とされてきただけに、貴重な歴史スポットも。ひょうたん池やいもりの池など水辺も豊富で、やさしく輝く水面に心が癒されます。
江戸時代、松平讃岐守の下屋敷にあった回遊式庭園に植えられていたという老松。
武蔵野の面影が残る落ち着いた園内は本園と万葉・薬用園からなり、約600種の草花を育成。本園は四季の道、野草の道、針葉樹の森などテーマ別のゾーンからなり、万葉・薬用園では万葉集に詠まれた植物を鑑賞することも。小高い山に入り込んだ雰囲気は自然との一体を感じ、のんびりと散策するのにおすすめです。
野草の道は、自然を活かした展示が魅力。
日本でもっとも古い植物園として知られ、前身は江戸幕府により薬草を育てる目的で開園された小石川御薬園。以降、東京大学の設立とともに一般公開されました。約160,000m2もの敷地内には約4,000種の植物が栽培され、中には研究目的で収集されている珍しい植物も。梅・桜・紅葉と艶やかな四季の彩りも見ごたえ十分。
徳川5代将軍綱吉が住んでいた白山御殿の庭園に由来する日本庭園。
東京湾のほど近く、木場公園の一角にある当園の特徴は“庭の見本市”。特に「庭をつくろう広場」では、ガーデニングの参考になりそうなパーソナルレベルでの庭園を再現。洋風・和風・刈込生垣など、すぐに真似してみたいものばかり。もちろん周囲は季節の花々が咲き誇り、来園者の目を存分に楽しませてくれます。
植物園から見えるシンボル、木場公園大橋。
星薬科大学に併設され、約3,000m2の敷地に約1,000種の薬用植物が生息。園内は水生植物園、標本園、野草園、温室などに区分され、医薬品の原料となる植物はもちろん漢方薬や民間薬としても使われる貴重な植物も鑑賞できます。普段よく目にするフルーツにこんな薬用作用が…といった興味深い発見がきっとあるはず。
絡みつくように覆い茂るのは香料に使われるバニラ。