どこか懐かしい
“エモい”を感じよう
レトロ喫茶や老舗の味、歴史に彩られた神社や庭園など、懐かしさに心揺さぶられる“エモい”スポットへ。再生や復活の物語を秘めたスポットも巡って、時を超える東京さんぽを。
※掲載している店舗情報は2025年6月下旬時点のものです。変更の可能性がありますので直接店舗へご確認ください。

おなかも心も
満たされる
下町で愛される
ソウルフード。


長さ20cm超えの巨大な「コロッケパン」300円。北海道産の男爵イモを使ったコロッケが2個も入って食べ応えたっぷり。/朝早い時間は、出勤前や通学途中の人たちが押し寄せ、昼時は行列が絶えない盛況ぶり。昼過ぎには完売することが多いので、午前中に行くのがおすすめ。

三ノ輪橋停留場
青木屋あおきや
1957(昭和32)年の創業以来、地元で愛され続ける惣菜パンの店。大きなコッペパンに挟む具材は、コロッケ、ハムカツ、とんかつ、メンチの4種類。すべて店内で揚げているので、ショーケースには常に作りたてが並び、飛ぶように売れていく。一番人気の「コロッケパン」は、手作りの素朴なコロッケに少し酸味のあるソース、ほんのりと甘みのあるコッペパンのバランスが絶妙。シンプルで懐かしい味わいにほっとする。
のれんをくぐれば、
そこは江戸。
滋味あふれる
どぜうなべに舌鼓。


「どぜうなべ」3,300円。せっかちな江戸っ子に合わせて、すぐ煮える薄い鍋を火鉢に乗せて提供。木箱には、刻みネギ、山椒、七色(江戸では七味を“なないろ”と呼ぶ)が並ぶ。/創業当時の面影を残して再建された商家造りの建物。夏は麻のれん、10~5月は紺のれんに掛け替えるのも風流。

浅草駅
駒形どぜう
こまかたどぜう
創業は1801(享和元)年と古く、歌舞伎や小説にも登場する店。1階は「かな板」と呼ばれる一枚板を挟んで向かい合う入れ込み座敷が広がり、一瞬で江戸の世界へ。「どぜうなべ」は、酒で酔わせたどじょうに骨をやわらかくする独自の下ごしらえをし、炭火の上で割り下を差しながら煮込んで、刻みねぎをたっぷりのせて味わう。ささがきごぼうや、裏メニューの焼豆腐と生卵を加えて、すき焼き風に楽しむのも粋な食べ方だ。
電話:03-3842-4001
住所:台東区駒形1-7-12
営業時間:11:00~20:30(L.O.20:00)
定休日:不定休(HP・Instagramで告知)
アクセス:都営浅草線「浅草」駅A1出口から徒歩2分/都営バス[東42-1][東42-2]「駒形橋」から徒歩1分

高層ビルに囲まれたビジネス街にあり、商売繁盛・財運上昇・縁結びなどのご利益が有名。ご朱印をお願いすると、参拝の記念に生姜飴と縁起物のしおりがいただけるのもうれしい。
ビルの谷間に佇む都心のパワースポット。
平安時代に創建され、「関東のお伊勢さま」として親しまれる古社。「め組」と彫られた狛犬の台座や鳥居横の「生姜塚」など、歴史の手がかりを探すのも楽しい。近年は、男女別にその年の幸運色で奉製される「強 運御守」が話題。

大門駅
- 芝大神宮
しばだいじんぐう - 電話:03-3431-4802
- 住所:港区芝大門1-12-7
- 営業時間:社務所9:00~17:00
- 定休日:無休
- アクセス:都営浅草線・大江戸線「大門」駅A6出口から徒歩1分/都営バス[都06][浜95]「大門駅前」から徒歩2分

「あんバターどら焼き」1個390円。塩気のあるカルピスバターと甘いあんが溶け合う禁断のおいしさ。デンマーク産クリームチーズを挟んだどら焼き「あんブーコ」1個390円も好評。
伝統と遊び心が出会う、和菓子の新定番。
1937(昭和12)年創業の和菓子店。看板商品の「千成五色もなか」は愛らしい瓢箪 形で、縁起物としても人気。最近は「あんバターどら焼き」や、どら焼きの皮だけを「和風パンケーキ」として販売するなど、新たな試みも話題に。

大塚駅前停留場
- 千成もなか本舗 大塚店
せんなりもなかほんぽ おおつかてん - 電話:03-3982-6000
- 住所:豊島区南大塚3-54-4
- 営業時間:10:00~18:00
- 定休日:無休
- アクセス:東京さくらトラム「大塚駅前」停留場から徒歩3分/都営バス[都02][上60]「大塚駅前」から徒歩2分

店に並ぶ商品はすべて店主夫妻がチェコで買い付けたもの。チェコの国民的キャラクター「クルテク」の雑貨も取りそろえる。チェコのビンテージ絵本を集めた2階も必見。
時を超えて輝き続ける雑貨を探しに。
20年続くチェコ雑貨店が2023年に浅草から蔵前へ移転。チェコスロバキア時代のマグカップやアクセサリーなど1点ものも多く、その背景にある物語を聞くのも楽しい。香水瓶やガラスボタンも圧巻の品揃えで、宝探しの気分で出会いを楽しんで。

「オムライス」ドリンクセット1,800円。オムライスやナポリタン、カレー、サンドイッチ類はテイクアウトもできる。デザートにはクラシカルな佇まいの「自家製レモンゼリー」700円を。
ノスタルジーに浸れる銀座の名喫茶へ。
歌舞伎座裏で半世紀近く愛される純喫茶。名物のオムライスは、卵2個に生クリームを合わせて、あえてマーガリンを使って焼くことで、なめらかな“ふわとろ”食感に。入り口のネオン管やレトロなコースターなど、隅々にまでときめきが詰まっている。

東銀座駅
- 喫茶you
きっさユー - 電話:03-6226-0482
- 住所:中央区銀座4-13-17 高野ビル1F・2F
- 営業時間:平日11:00~16:00(L.O.)、土曜・日曜・祝日11:00~15:30(L.O.)
- 定休日:水曜
- アクセス:都営浅草線「東銀座」駅3番出口から徒歩1分/都営バス[都03][都04][都05-1][都05-2][業10]「築地」から徒歩4分

池のほとりには4つの御茶屋が点在し、周囲の高層ビルとの対比が東京ならではの風景。園内に2つある「鴨場」は、江戸時代に歴代将軍も嗜んだ鴨猟という武家文化を今に伝える。
江戸の風雅が息づく東京のオアシス。
高層ビルを背景に広がる江戸時代の大名庭園。海水を引き入れた「潮入の池」や、都内最大級の黒松「三百年の松」など、自然と歴史が融合した美しさが魅力。池の中央に浮かぶ「中島の御茶屋」では、抹茶と和菓子を味わいながら雅なひと時を過ごせる。

汐留駅
- 浜離宮恩賜庭園
はまりきゅうおんしていえん - 電話:03-3541-0200
- 住所:中央区浜離宮庭園1-1
- 営業時間:9:00~17:00(最終入園16:30)
- 定休日:無休
- アクセス(大手門):都営大江戸線「汐留」駅10番出口から徒歩7分/都営バス[市01]「浜離宮前」から徒歩4分

日々変化する東京をイメージした日本酒「江戸開城」。右から、純米吟醸原酒 All Tokyo 720ml 2,860円、純米吟醸原酒 夏酒 720ml 2,585円。併設するショップでは全商品の有料試飲ができる。
江戸の記憶を今に継ぐ東京の地酒。
100年の時を経て復活した23区唯一の酒蔵。江戸末期、店の裏座敷で江戸開城の密談が交わされたという歴史にちなみ、「江戸開城」の名を冠する日本酒を醸す。4階建ての小さなビルを改装した醸造所で、東京の米と水道水で仕込む酒造りも革新的。

三田駅
- 東京港醸造
とうきょうみなとじょうぞう - 電話:03-3451-2626
- 住所:港区芝4-7-10
- 営業時間:平日11:00~19:00、土曜11:00~17:00
- 定休日:日曜・祝日
- アクセス:都営浅草線・三田線「三田駅」A9出口徒歩4分/都営バス[都06]「金杉橋」徒歩6分

沿線セレクトショップ「とえいろ」出店店舗
詳しくはこちら:https://toeirotokyo.theshop.jp/
取り壊される運命の
古いビルが
食と音楽を楽しむ
文化拠点に。


「焦がしバターラムチャイ」1,400円(右)は、自家製チャイシロップにバターをプラスした大人のデザートカクテル。「秘密のお茶割り」1,200円(左)は、桜の葉に杏仁やココナッツをブレンドしたクラフトジンがベースの華やかな1杯。/外との隔たりを感じない、街に開かれた空間を演出

六本木駅
Common
コモン
取り壊しが決まっている古いビルが街に開かれた文化拠点として再生。その1階に誕生した「Common」は、“都市の広場”をイメージしたカフェレストラン&ミュージックバーラウンジだ。バリスタが淹れるスペシャルティコーヒーや、店内で焼くペイストリー、ブランチからディナーまで、シーン別に多彩なメニューをラインナップ。夜はDJによる音楽を聴きながらワインやカクテルが楽しめる。
電話:03-5843-1134
住所:港区六本木4-8-5 Kant. 1F
営業時間:8:00~23:00
定休日:無休
アクセス:都営大江戸線「六本木」駅6番出口から徒歩1分/都営バス[都01]「六本木四丁目」から徒歩3分