皆さんが普段何気なく乗っている電車やバスなどを運行している都営交通。
その運行には、東京でくらす人たちの生活を支える取り組みなど、
意外と知られていないお仕事もたくさんあるんです。
実は身近な都営交通のお仕事、その一部をご紹介します。

ホームの安全安心を守るホームドア
男の子を線路への転落から守ったホームドア。もしもホームドアがなかったら……。ホームは「らんかん※のない橋」に例えられるほど危険な場所。ホームドアのない駅ではホームからの転落事故がたくさん起きていました。特に目の不自由な方にとって、ホームドアの安心感は絶大なんです。
※橋などの両脇にある柵のこと


都営交通では、いち早く導入
「都営地下鉄は、積極的に駅にホームドアをつけてるのよ」ママは男の子に教えてくれました。三田線、大江戸線、新宿線と次々に導入を進めましたが、残る浅草線での導入は難航しました。


他社からの乗り入れが多い
浅草線ならではの問題
「いろいろな路線から電車が乗り入れているから、浅草線にホームドアをつけるのは難しかったんだって」ママは続けます。これまでは、電車に特別な機械を取り付けることで、ホームドアの開け閉めをしていました。手間とお金がかかります。だから、たくさんの鉄道会社が乗り入れる浅草線では、すべての電車に機械を取り付けることが、なかなかできなかったのです。「そんな時、都営交通の岡本さんが、新しいシステムを思いついて、この問題を解決したの」


QRコード方式の
ホームドアを職員が考案
都営交通の岡本さんは、QRコードを使ってホームドアを開け閉めすることを思いつきました。この方法なら、駅に読み取り用のカメラを設置すれば、電車にはQRコードのシールを貼るだけ。これまでに比べて格段に安くて簡単です。


転落事故を少しでも減らそうと
特許を無償で公開
「ホームからの転落事故を少しでも減らしたくて、都営交通はこの方法を世界中の鉄道会社が自由に使えるようにしているんだって」ママから教わった男の子。ホームドアが世界中に広がる未来を想像してわくわくしています。


全駅にホームドアを設置して
転落事故がゼロに!
QRコード方式のおかげで浅草線への導入も進み、都営地下鉄の全駅にホームドアがつきました。ホームドアがついた駅では、転落事故はゼロを達成!すべての人がより安心して利用できる地下鉄を目指して、これからもさまざまな安全対策に取り組んでいきます。
