芝大門は、1605年に徳川家康が増上寺を大改修した際、当時の総門として建てられました。門を抜けた先には、豊かな緑の中で散策できる芝公園があり、上野公園などとともに日本で最初に指定された最も古い公園の一つです。園内には、5世紀代に築造されたとみられる前方後円墳「芝丸山古墳」があります。
2017年4月に耐震補強と外観の化粧直しを施してきれいになった芝大門。
芝丸山古墳
東京都指定史跡「芝丸山古墳」は、全長約106メートルの都内最大級の規模を持つ前方後円墳。
“日本資本主義の父”と呼ばれた大実業家・渋沢栄一のために、「晩香廬」は1917年に洋風茶室として、「青淵文庫」は1925年に書庫・接客の場として建てられ、国の重要文化財に指定されています。2つの館で大正時代の雰囲気を満喫したあとは、旧渋沢庭園や飛鳥山で素敵な散歩も楽しめます。
晩香廬。外観も美しいが、暖炉や薪入れなどの調度品、机や長椅子などの家具も魅力的。
青淵文庫。渋沢家の家紋に因んでデザインされたステンドグラスやタイルが美しい。
「風雷神門(雷門)」は、浅草寺の総門として10世紀頃の創建と伝えられ、鎌倉時代以降、現在地に移されたあとも、焼失と再建をくり返しました。2017年10月、改修工事を終えた「雷門」は、年間約3000万人が訪れる浅草寺の“顔”として、日本で最も有名な撮影スポットの一つとなっています。
最初の大提灯は、1960年、松下幸之助氏から寄進された。
ビューポイント
浅草界隈には、伝法院通り、オレンジ通り、六区ブロードウエイなど、通りごとに魅力的な表情の写真が撮れる。
1636年建立とされる田安門は、2つの門がL字型に配置された「枡形門」の国指定重要文化財です。この門の奥の北の丸公園では、草花や樹木を眺めて散策しながら、同じく国指定重要文化財の清水門、江戸時代のままの姿の「雁木坂」、築地塀が残る「北桔橋門」などの江戸城史跡や歴史的遺構が見られます。
田安門は、敵が直進できないよう直交させた2つの門からなる「枡形門」。
写真提供元:環境省皇居外苑管理事務所 北の丸分室
ビューポイント
1658年の再建と考えられる清水門の近くの雁木坂は、敵兵の侵攻を遅らせるため一段が高く、幅もある。
海抜26メートルの愛宕山は、高層ビルが建ち並ぶ大都会に自然を残す人気の散策地です。山頂まで一直線の「男坂」は、三代将軍徳川家光の時代、騎馬で一気に駆け上り名を馳せた曲垣平九郎の話に因んで「出世の石段」と呼ばれ、開運・出世のパワースポットとして多くの人が石段を上りに訪れます。
頂上まで86段の石段が続く「出世の石段」は、見る者を圧倒する迫力がある。
ビューポイント
山頂まで楽に登れる「愛宕山エレベーター」の窓からの景色も壮観であるが、写真を撮るなら「男坂」の最上段から見下ろした眺めもおすすめです。
画家の横山大観ら多くの著名人たちが眠る谷中霊園は、緑豊かで閑静な散策スポットとしても人気です。近くの「谷中ぎんざ商店街」では、全長170mほどにひしめく約70店舗のお店にレトロな風情を感じながら、下町グルメの食べ歩きも楽しめます。
緑が多く広々とした谷中霊園では、穏やかで落ち着いた雰囲気の中で散策が楽しめる。
ビューポイント
古き良き時代を感じさせる商店街が眼下に広がる絶好の撮影スポット「夕やけだんだん」は、夕日の名所としても知られている。