キャリアと働きやすさを考える

女性職員座談会

現在、女性の運輸系職員が徐々に増えてきている東京都交通局。
「女性が働く職場」として、どのような場所なのでしょうか。
東京都交通局を志望した理由、キャリアの魅力、就労環境などについて、
最前線で活躍する女性職員たちが、それぞれの立場から率直に語り合います。

  • 画像:中島千恵子

    中島 千恵子

    自動車運転[バス]
    2016年入局

  • 画像:岡野真耶

    岡野 真耶

    自動車運転[バス]
    2016年入局

  • 画像:中村友美

    中村 友美

    電車運転[地下鉄]
    1999年入局

  • 画像:茂木優子

    茂木 優子

    鉄道営業(駅係員)
    1999年入局

私たちが東京都交通局を
選んだ理由

  • 中島

    私は中途入局ですが、入局前は運送会社の配達員やマイクロバスの運転手として働いていました。実は私の父がバスの運転手だったので、昔からバスの運転手には憧れていたのですが、女性がいきなりバスの運転手になるのは難しいと思い込んでいて。それで、ある程度経験を積んでから大型二種の免許を取得し、都営バスの運転手に応募しました。

  • 岡野

    私も中島さんと同じで昔から車の運転が好きでした。最初に就職したのは自動車販売会社で、その頃に大型一種の免許を取得しています。一方で、昔から人を助ける仕事がしたいと考えていたこともあって、都営交通の事業運営を支援している都営交通協力会に転職しました。協力会では定期券発売所で勤務し、それから都営バスの運転手に挑戦しました。

  • 中村

    お二人とも昔から運転の仕事を目指していたのですね。私は職種としては絞っておらず、生まれ育った東京に貢献できる仕事がしたいと考えていました。また、スポーツをやっていた経験からか、身体を動かす仕事が自分に合っていると考えて当局を志望しました。入局前は堅いイメージがあったのですが、選考中、職員の方々と会うと気さくな雰囲気で、そこにも惹かれたことを覚えています。

  • 茂木

    私は学生時代にいろいろなアルバイトを経験して、接客が面白いと思うようになりました。特に「人の役に立てる接客がしたい」と考えた時に、浮かび上がったのが鉄道営業の仕事でした。「人の役に立てる」という社会貢献性の高さは、多くの方が東京都交通局の魅力として挙げますよね。

画像:座談会風景

バスでも、鉄道でも。
それぞれの仕事のやりがい

  • 茂木

    入局以来、約20年にわたって鉄道営業として働いていますが、今でも接客している時が一番楽しいと感じます。

  • 中島

    バスの運転手も接客に近い仕事ですよ。都営バスは「前乗り・前払い」なので、お客様との距離は近いです。女性の運転手だからということもあってか、気さくに話しかけてくれるお客様も多いですね。

  • 岡野

    わかります! 私もバスを運転しているとお客様とのふれあいにやりがいを感じます。また、個人的には毎日違った車種のバスに乗れる点も魅力です。気を付けて運転しないとお客様の転倒につながりかねませんし、「どんな車種でもしっかり乗りこなすぞ」と気合が入ります。

  • 中村

    「都民の足」を支えるという大切な仕事ができている点は私も誇りに感じています。私は都営浅草線の西馬込駅から押上駅の区間の運転を担当していますが、外国人のお客様も多くいらっしゃいます。都民以外のお客様に貢献できていることにもやりがいを感じます。

  • 茂木

    私たち鉄道営業は改札や窓口でもお客様と接します。私は10年ほど今の駅にいるのですが、そうするとお客様の中には小学生の頃から高校生になるまでずっと乗ってくれている子もいたりして。そんなお客様とは自然と仲良くなりますね。

  • 中島

    私も同じようなことがありましたよ! ずっと通学でバスを使ってくれていた子が、卒業式の日に卒業証書を見せてくれました。そんな風にお客様の生活に寄り添えるのも嬉しいですね。

画像:座談会風景

女性の働きやすさと
福利厚生について

  • 中島

    東京都交通局には男女関係なく評価してくれる風土があります。私は「女性だから」という目で見られたことはありません。皆さんはどうですか?

  • 中村

    その通りですね。私も男女の区別を感じたことはありません。ここでは結婚や出産で退職する女性はとても少ないと思います。フラットで働きやすい風土だから、皆さん長く働き続けているんでしょうね。

  • 岡野

    福利厚生が充実している点も大きいと思います。私は小さな子どもが二人おり、「子どもの看護休暇」は何度か取得しました。子ども一人につき年5日(養育する子が複数の場合は10日)という制度です。急なお休みに対応できるのは本当にありがたいです。また、勤務シフトを組んでくれる方が状況に応じて配慮してくれるので助かっています。

  • 中島

    女性ならではといえば、きっと皆さんも活用されていると思いますが、生理休暇もありますね。特に私たちバスの運転手はお客様の命を預かっているので、調子が悪い時に無理して勤務すべきではありませんし。

  • 茂木

    制度というわけではないのですが、私の場合、子どもが小学校に上がるまでは泊まり勤務を免除してもらっていました。働きやすさというのは、制度だけがあっても意味がなくて、本当に利用できるかどうか、周囲の理解があるかどうかが重要です。その点、私はあたたかい人たちに恵まれてきたと感謝しています。

  • 中島

    確かに休みを取ることに対して無言のプレッシャーがあったり、「なんで休むの?」という空気になることはありませんね。

設備面の現状と着実な変化

  • 茂木

    皆さんが「もっと女性の声を聞いてほしい」と思う点はありますか?

  • 中島

    設備面は今後に期待といったところでしょうか。私と岡野さんが江戸川自動車営業所に配属された時には、久々の女性乗務員ということで、いろいろと設備を整備してくれました。トイレを増やしてくれたり、シャワールームを作ってくれたり。

  • 中村

    駅施設でみると、トイレは改修が進んでいますよ。まだ全施設とまではいきませんが、きれいな場所が徐々に増えてきています。

  • 茂木

    昔に比べるとずいぶん良くなってきているのは確かですね。東京都交通局で働く女性が増えてきたから、変わってきているのだと思います。

  • 中村

    さらに女性の働きやすい環境にしていくためにも、女性の職員がもっと増えてほしいと思います。働く女性が増えれば、改善のスピードが今よりもっと加速しそうですね。

画像:座談会風景

キャリアプランと
未来の展望

  • 中島

    私は今後もバスの運転手として働き続けたいと考えています。人に教えることも好きなので、指導・育成する立場を目指したいです。ですが、少しだけ助役という事務側のキャリアにも興味を持っています。事務側に行くと、現場とは見える世界が変わるそうです。どちらの道に進むかは、もうしばらく考えてみたいです。

  • 岡野

    私はこれからも運転の道を歩もうと考えています。中島さんが話したように、バス運転手という仕事は顔なじみのお客様ができるくらいお客様との距離が近い仕事です。私は人と接する仕事が好きなので、もっと運転技術を磨いて、お客様のためになれる乗務員になりたいです。

  • 茂木

    私も今の鉄道営業の仕事を続けたいです。私は既に子育てが一段落しているので、存分にキャリアについて考えられる環境にあるのですが、やはりお客様と接する今の仕事が好きで、このまま続けていきたいです。

  • 中村

    私も電車運転として働き続けることを考えていたのですが、指導職になった先輩から話をいろいろと聞いているうちに、指導職というキャリアパスも魅力的だと考えはじめました。当局には、女性の指導職がまだ少ないという現状があります。そんな中で私が指導職になれば、あとに続く女性職員のためにもなるはずです。

  • 中島

    素晴らしい考え方ですね。バリバリ働きたいという人も、育児と仕事を両立したいという人も、どちらも活躍できる環境なのは本当に良い点ですよね。これから入局してくる女性職員の皆さんとも一緒になって、今以上に働きやすい環境を目指していきたいですね。

画像:座談会風景