建設工務部
志村保線管理所 保線担当
Sさん
2023年入局
大学卒業後、農業関連の仕事に従事する。5年間の勤務後、より安定した環境で社会に貢献したいという想いから転職を決意。父がバスの運転手として勤めていたこともあり、首都・東京を支える東京都交通局へ。技術系の業務は未経験だったが、「チームで成し遂げる仕事」に惹かれたという。
ミリ単位の調整の先に
安全運行がある
先輩たちの技術と心を、
信念とともに受け継ぐ
仕事と魅力
鉄道の「生命線」を守る使命
線路の保守を通じ、安全運行を支える
私たちの職場である志村保線管理所は、都営三田線の全線にわたる線路やトンネルなどの保守管理を担っています。電車が安全に走行するための「生命線」を守るのが、私たちの仕事です。
日々の業務では、レールの摩耗や、気温の変化によるレールの伸縮、それを支える枕木や締結装置の状態などを点検します。特に、夏場のレールは熱で伸び、冬場は縮むため、放置すれば歪みや亀裂が生じ、脱線などの大事故に繋がりかねません。そうした事態を未然に防ぐため、私たちは機械での測定や目視によってわずかな異常も見逃さず、早期に対処します。
そして私たちの業務のうち、多くの割合を占めるレール交換は、最終電車が走り去った後の深夜、限られた時間の中で行われます。始発までの時間内に確実に作業を終えるには、個々の技術だけでなく、チーム全体の緻密な連携が不可欠です。お客様の目に直接触れることはなくとも、首都・東京の交通インフラを地下から支えている。その責任感と誇りが、この仕事の魅力です。
想いとエピソード
ミリ単位の調整が安全・安心をつくる
チームで成し遂げるからこそ、
達成感は大きい
レール交換という作業は、単に新しいものに入れ替えるだけの作業ではありません。私も入局するまでは詳しく知らなかったのですが、実際には、きわめて繊細な調整が求められる職人的な世界でした。
古いレールは摩耗が進んでいるため、新しいレールを入れる際には、現場での調整が必要です。レールの高さや継ぎ目を、ミリ単位で調整する。その精度が、お客様が感じる乗り心地、そして何よりも安全に直結するのです。この高度な作業は、決して一人では成し遂げられません。現場では常にチームで動き、それぞれの役割を果たしながら、状況に応じて柔軟にサポートし合います。予期せぬ作業が発生しても、全員で知恵を出し合い、時間内にレール交換を完了させた時の達成感は、言葉では言い表せないほど大きなものです。
長く濃密な時間を一緒に過ごす仲間だからこそ生まれる信頼関係と一体感。それこそが保線の仕事の真骨頂であり、難しいながらも、面白いところだと感じています。
夢・目標
先輩の背中を追い、技と心を受け継ぐ
安全のバトンを次の世代につなぐために
この仕事はマニュアル通りに進むことばかりではありません。現場で培われた「生きた技術」の継承が不可欠です。だからこそ、私の周囲の先輩方は皆、自分たちの技術を伝えるために親身に指導してくれます。
私の職場には、レールを一目見ただけでその状態を正確に把握してしまうような、神業とも言える技術を持つ先輩方がいます。私の目には正常に見えても、先輩から指摘されて測定してみると、確かにわずかなズレがあり、驚かされることもあります。今はまだ、その背中を追いかけることに必死ですが、いつかは自分も、先輩方から受け継いだ技術と知識、そして安全に対する姿勢を自分のものにしたい。そして将来的には、自分が後輩たちにそのバトンを渡していける立場になりたいと考えています。
先輩方の期待に応えるためにも、まずは一つひとつの業務を確実にこなし、知識を貪欲に吸収していきたいです。そして将来的には、現場を極めるだけでなく、事務職などにも挑戦し、より広い視野から交通局の安全に貢献していくことも視野に入れています。
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今の仕事、「ここを見てほしい」といえば?
私の作業が、何百万人もの日々の生活を支えているという、責任感をもって仕事に臨んでいます。表に出ることはあまりありませんが、その使命感をぜひ知っていただきたいです。
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プライベートは何をしている?
最近子どもが生まれ、休日は家族と過ごすのが一番の楽しみです。交通局は育児に理解があり、私も1ヶ月の育児休暇を取得しました。趣味はスニーカー収集で、以前は100足以上集めていました。
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入局して一番成長したところは?
保線の仕事の奥深さを知れたことです。入局前は想像もつかなかったミリ単位の繊細な調整が、安全運行に不可欠だと学びました。当たり前に電車が走ることの裏にある、努力と技術の存在を実感しています。
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未来の仲間に一言
決して華やかな仕事ではありませんが、首都・東京の交通を支えているという、大きなやりがいを感じられる仕事です。私たちと一緒に「縁の下の力持ち」として、人々の日常を守っていきましょう!

【徹夜勤務の場合】
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12:00
出勤
制服に着替え、その日の作業内容などを確認します。
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13:05
始業点呼
職員全員で「安全綱領」を唱和。当日の作業内容を報告し、気を引き締めます。
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13:20
ミーティング
夜間に行う工事について、外部の工事受注者を交えて作業内容やスケジュールを打ち合わせます。
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13:30
仕業点検、軌道調査など
夜間作業で使うモーターカーや道具の点検、作業箇所の事前調査を行います。この準備が、夜間作業の効率を左右します。
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16:45
夜間作業ミーティング
電気や信号など他部門の職員も集まり、夜間の作業内容について最終確認。作業エリアや注意点を全員で共有します。
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17:30
休憩
夕食を摂ったり、仮眠室で休んだりと、夜間作業に備えて各自リフレッシュします。
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18:30
書類作成
軌道調査の結果を記録し、今後の補修計画を作成したり、日報や工事の引き継ぎ資料を作成したりします。
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20:15
休憩
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22:30
夜間作業(直営作業・工事立会)
最終電車の通過後、昼間にできない軌道調査や点検、レールの交換といった直営作業(自分たちで行う作業)を行います。大規模な補修の場合は外部の工事受注者が入るため、監督の立場として現場に立ち会います。
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5:40
休憩
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7:00
引継き書類作成
大規模なレール交換の場合は、翌日の班に作業を引き継ぐことも。夜間作業の内容を書類にまとめ、次の班へスムーズに業務を引き継げるようにします。
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8:45
業務終了・退勤
![交通技能[保線]](../assets/img/work/person07_h1.png)

