都営地下鉄のニュース【報道発表】
- 東京都交通局
~Tokyoと世界を結ぶ地下鉄~
浅草線の新型車両「5500形」6月30日(土)デビュー!
東京都交通局では、平成30年6月30日(土)に、浅草線で20年ぶりの新車となる新型車両「5500形」の営業運転を開始するのでお知らせいたします。昨年12月に「都営フェスタ2017 in浅草線」でお披露目の後、お客様に安全に安心してご利用いただくため、試運転や調整を重ねてまいりました。
今後順次、当局浅草線車両の全27編成を新型車両へ置き換えていきます。
羽田・成田両空港から都心方向へ、また浅草や銀座といった東京を代表する観光地へ向かう列車として、通勤や、国内外からの観光のお客様など、皆さまに快適にご利用いただける車両といたしましたので、ぜひご利用ください。
1.コンセプト
日本らしさとスピード感が伝わる車両
2.デザイン
外観
国際的にも日本のイメージとして一般的で、かつ浅草線沿線とゆかりのある歌舞伎の隈取りを現代風にアレンジし、凛々しく躍動感あるデザイン
内装
和紙や寄せ小紋のほか、東京の伝統工芸品である江戸切子などの柄とともに、沿線由来のイラストを使用し、落ち着きのある和の雰囲気の中にも遊び心がある空間デザイン
3.今回営業運転を開始する車両
車両形式
5500形
営業開始日
平成30年6月30日(土)
編成数
1編成(8両)以降、順次導入予定
製造会社
株式会社 総合車両製作所
車両の特徴
ユニバーサルデザインの考え方を取り入れた「人にやさしい車両」
- 車いすやベビーカー、大きな手荷物をお持ちのお客様にもご利用しやすいように、全ての車両に車いすスペースまたはフリースペースを設置
- ラッシュ時にスムーズな乗降ができるように、乗降口脇のスペースを拡大
- 吊手や手すりの数を充実 低い吊手、低い荷物棚の設置
- 万が一挟まっても、引き抜きやすいドア
快適な車内空間
- 座席の幅を拡大、大型化した見通しの良い袖仕切りの採用
- 冷房能力の強化、空気清浄機能の採用 快適な車内空間が可能に
- 多言語対応2画面液晶モニターの設置 訪日外国人の方へも充実した案内を提供
- 防犯カメラの設置
環境性能・インテリア
- 全照明にLEDを採用
- 次世代半導体素子SiC(※1)を採用したVVVF制御(※2)装置の採用により環境負荷を低減
- オイルフリーコンプレッサ
- ※1SiC:炭化ケイ素(SiC シリコンカーバイド)を用いる半導体デバイスで、従来から用いられてきたSi(シリコン)に比べて低損失・高温動作が特徴
- ※2VVVF制御:可変電圧・可変周波数制御:直流の電流をインバーター装置で交流に変換し、構造が簡略で高出力な交流モーターで電車を走らせる仕組み
- 東京の伝統工芸や沿線由来のイラストを使用した、落ち着いた和の雰囲気の中にも遊び心があるインテリアを使用
(参考)浅草線について
昭和35年12月4日に、都営初の地下鉄として、浅草橋~押上間で開業しました。当時、日本で初めて、地下鉄と私鉄との相互直通運転を実施するとともに、地下鉄建設として初めて大河川(隅田川)を横断する画期的な工事を実施しました。昭和43年11月15日に西馬込まで全通してから、今年で50周年となります。
現在、京成電鉄、京急電鉄、北総鉄道、芝山鉄道の4社と相互直通運転を行い、今年は京成電鉄~都営交通~京急電鉄と相互直通運転開始50周年となります。
なお、浅草線の一日あたりの乗車人員は約72万人(※)です。※平成28年度
YouTube 都営交通公式チャンネルにて、5500形の営業運転開始を記念し、期間限定で(本日から8月22日まで)「KABUKI UNDERGROUND」を放映します。
詳細は以下をご覧ください。
なお、新宿線・大江戸線の車内液晶モニター「チカッ都ビジョン」などでも放映します。
「2020年に向けた実行プラン」事業
本件は、「2020年に向けた実行プラン」に係る事業です。
「ダイバーシティ 政策の柱6 誰もが優しさを感じられるまち」
動画概要
都営交通の情報発信プロジェクト「PROJECT TOEI」の一環として、歌舞伎とコラボしたWeb動画「KABUKI UNDERGROUND」を本日公開しました。
本動画では、5500形が浅草線沿線とゆかりのある歌舞伎の隈取りを現代風にアレンジし、凛々しく躍動感あるデザインとしたことから、今注目の若手歌舞伎俳優、中村壱太郎さんにご出演いただき、歌舞伎の代表的な「獅子物」の舞とともに、5500形の登場を印象的にアピールします。
動画タイトル
「KABUKI UNDERGROUND」(カブキ アンダーグラウンド)
公開サイト
「KABUKI UNDERGROUND」(カブキ アンダーグラウンド)
出演者
- 【獅子】中村壱太郎(なかむらかずたろう)
- 【胡蝶】上村紳太郎(うえむらしんたろう)、市村大雅(いちむらたいが)
中村壱太郎さんプロフィール/コメント
平成2(1990)年生まれ。東京都出身。
中村鴈治郎の長男。祖父は坂田藤十郎。母は吾妻徳穂。
平成3(1991)年11月京都南座『廓文章』の藤屋手代で初お目見得。平成7(1995)年1月大阪中座『嫗山姥』の一子公時で初代中村壱太郎を名のり初舞台。平成19(2007)年に史上最年少の16歳で大曲『鏡獅子』を踊る。平成22(2010)年3月京都南座で『曽根崎心中』のお初という大役に役柄と同じ19歳で挑む。現在、女方を中心に歌舞伎の舞台に精進しつつ、ラジオやテレビなどにも活動の場を広げている。平成26(2014)年9月に日本舞踊の吾妻流七代目家元吾妻徳陽を襲名。平成28(2016)年8月新海誠監督作品、映画「君の名は。」ではヒロイン・三葉と四葉の姉妹が舞う巫女の奉納舞を創作。
公式HP:中村壱太郎 Official Website
コメント
「都営浅草線の通っている東銀座駅は歌舞伎座に直結していることもあり、今回の新車両のPR動画のお話をいただいた時にはご縁を感じ大変に嬉しく思いました。まさか線路の上で踊るとは思ってもおらず驚きでしたが、歌舞伎の隈取りの化粧をイメージした新車両と勇壮な獅子の毛振りとのコラボレーションは迫力満点です。」
協力
松竹株式会社
動画ストーリー
場所は歌舞伎座、そして浅草線東銀座駅。
2匹の蝶がふわふわと飛びながら地下への階段を降りていきます。
タイトル「KABUKI UNDERGROUND」
地下にはたくさんの提灯がぶら下がった不思議な舞台が。そこでは人の子に化けた蝶が舞を披露しています。
するとそこに獅子が現れます。
5500形のフェイスとクロスしながら、獅子の舞を披露。
そして獅子物最大の見所「毛振り」とともにクライマックスへ。
5500形と獅子がフラッシュのようにクロスしながら、最後に「TYPE 5500 DEBUT」と締めくくります。
(参考)撮影風景写真
馬込車両検修場にある整備用の軌道上にて、特別な舞台を設置し撮影しました。撮影に際しては実際に歌舞伎の舞台で使用している衣裳や小道具を特別にご用意いただき、本格的な歌舞伎の舞台となりました。